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川底の幻燈市の夜は更けてゆく。 最後の警笛が鳴り、夜の人達を乗せた黒い列車が出発してもなお、墨田川ほとりは空のはずのラムネ瓶を大事に抱え、独り幻燈の町を彷徨っていた。俯くほとりの前に、彼女と同じ碧く輝く瞳の女、宇里子が現れる。 「聞きたいことがあるの、お姉ちゃん」 ほとりは静かに口を開いた。 異界に生きる者の定め。異界に触れた者の運命。様々な想いを飲み込みながら、東向島の夜は明ける…… 第三話「この夜が明けるまで」収録、東東京系異界幻想漫画、第一部完結編。 _________ ＜閲覧諸注意＞ DL版はpdfファイルです。データのコピー・編集・印刷等は出来ない仕様です（電子閲覧only) PC閲覧はAdobe Reader http://get.adobe.com/jp/reader/　推奨です。 環境設定→言語設定で右開き設定編集→ページ表示→見開きページ表示で表紙表示 これらの設定すると紙の本と同じように読むことが出来ます。